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24時間営業だと消費者がいつでも開いているという安心感を抱き、ストアロイヤルティーが高まるためと考えられていた。
ただ、米国とは生活スタイルが違うため日本で通用するかどうかわからなかった。
消費地でない地方の、しかも夜になると夏でも肌寒くなるような場所で実験を行うことにした。
当時、直営店で店舗展開エリアの北限だった福島県郡山市にある虎丸店を実験場とした。
条件が悪いところで仮説が検証され、売り上げが伸びれば、どこでも24時間営業が成り立つと考えたからだ。
虎丸店の周辺は午後10時ころになると歩く人の姿が全くなくなるような寂しい場所だったが、24時間営業にしてみると、深夜でも自動車で買い物に来たり、徒歩や自転車でやってくる客がそこそこいた。
どうやら夜遅くまで仕事をしていた会社員が車で帰宅途中に立ち寄ったり、夜中まで勉強をしていてお腹がすいた学生などが来たのだった。
結果は大成功。
平均日販は16時間営業(午前7時から午後11時)で約306万円だったが、24時間営業になると509万円近くまで、約63%も跳ね上がった。
1日あたりの来店客数も7百人強から1200人近くまで、6割強増えた。
S社のデータと同様に、16時間の売上高についても約47万円に伸び、昼間の売り上げも増加する効果が確認された。
虎丸店での実験のほかに、下町立地の東陽店(東京・江東)と郊外のロードサイド型の相生店(神奈川県相模原市)でも24時間営業の実験を始めたが、やはり虎丸店のような好結果が出たことから、日本でも24時間営業が成功すると判断した。
76年にFC店による24時間営業がスタートした。
第1号は福島県須賀川市にある須賀川店だった。
24時間営業は売上高の増加だけでなく、利益面でも大きく貢献することがわかった。
深夜の客は昼間の客よりも利益率の高いファストフードの購入比率が高かったからである。
経費面でも思わぬ結果が出た。
16時間営業でも24時間営業でも電気代は変わらなかった。
飲料の陳列棚やアイスクリームケースは店が閉まっていても冷やしておかなくてはいけないから、電気代は変わらない。
増えるのは深夜8時間分の人件費だけだ。
人件費増は利益が増加しているから十分まかなえる計算になる。
24時間営業のほうが16時間営業に比べて利益水準が上がるから、投資回収が短くなり加盟店主にとって大きなメリットになった。
客が少ない深夜に店内掃除をしたり、商品補充などの作業を行えば日中の作業が軽減されて、接客業務に集中できる効果もあった。
2005年ころ、Lなど一部のコンビニチェーンで24時間営業を見直す動きが出たが、現在のコンビニ運営は基本的には24時間営業を原則として業務内容が固まっている。
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